「できるだけコストを抑えてパソコンを購入したいけれど、“安いPCだとすぐ壊れるのでは?」「性能が足りなくて後悔するのでは?」と不安に思う方は多いはず。
実際、安いノートPCでも用途によっては十分に活躍します。ただし、購入前にチェックしておくべきポイントを押さえておかないと、買ってから『思っていたのと違う…』と後悔することになりかねません。
この記事では、安いパソコンを選ぶときに知っておきたい注意点と、失敗しないための自分に合った公開しないPC選びのポイントを詳しく解説します。
安いパソコンでも十分使える?用途別の向き・不向き

「安い=使えない」というイメージがありますが、実際は使い方次第です。たとえば、メールやネット検索、資料作成などの軽い作業なら、安いノートPCでも快適にこなせます。
ただし、動画編集や3Dゲームなどの高負荷作業には不向きです。
安いノートPCに向いている使い方
- ネット検索・YouTube視聴
- WordやExcelなどのオフィス作業
- オンライン会議(カメラ・マイク付きならOK)
安いノートPCでも、普段使いの範囲であれば十分に活躍できます。たとえば、ネット検索やYouTube視聴といった日常的な用途はもちろん、WordやExcelを使ったオフィス文書の作成、さらにカメラやマイクを備えていればオンライン会議まで問題なくこなせます。こうした作業はPCに大きな負荷をかけるものではないため、最新の高性能モデルを選ばなくても快適に使えるのが魅力です。
安いノートPCが不向きな使い方
- 動画編集や画像編集(Adobe系ソフトなど)
- 高画質3Dゲーム
- プログラミングで重い開発環境を動かす
安いノートPCでは難しい作業として代表的なのが、動画編集や画像編集、そして高画質の3Dゲームや重い開発環境を伴うプログラミングです。
これらはPCに大きな処理能力を求めるため、CPUは高性能なCore i5以上(できればCore i7やRyzen 5以上)が必要になります。メモリも8GBでは不足しがちで、快適さを求めるなら16GB以上は確保しておきたいところです。また、ストレージも大容量のデータを扱うことが多いため、256GBではすぐに足りなくなります。動画編集やゲームを視野に入れるなら、最低でも512GB以上のSSDを搭載したモデルを選ぶのが安心です。
CPU・メモリ・ストレージの最低限スペックを知ろう

安いノートPCを選ぶときに見落としがちなのが スペックの確認 です。ここでいうスペックとは、主に CPU・メモリ・ストレージ の3つを指します。
- CPU:パソコンの頭脳で、処理速度を決める重要な部品。高性能なほどスムーズに作業できます。
- メモリ:同時にどれだけの作業をこなせるかを左右する作業スペース。大きいほど快適です。
- ストレージ:データやアプリを保存する場所。SSDの容量が大きいほど多くのデータを扱えます。
ノートPCの価格は、この3つのスペックの充実度によって大きく変わります。CPUが高性能、メモリが大きく、ストレージ容量も多ければ価格は上がりますし、逆にスペックを抑えれば安く購入できます。つまり、どの用途で使うかに合わせて、必要なスペックを見極めることが重要 なのです。
CPU(頭脳領域)
- おすすめ:Intel Core i3 以上
「Intel Core i3」とは、アメリカの半導体メーカー Intel(インテル) が販売しているCPU(パソコンの頭脳にあたる部品)のシリーズのひとつです。IntelのCPUには、大きく分けて Celeron、Pentium、Core i3、Core i5、Core i7、Core i9 といったラインナップがあります。すべて同じIntel製で、性能と価格帯によって使い方の目安が変わります。その中で Core i3は一番手頃で、基本的な作業向き のCPUです。
一方、CeleronやPentiumは安価で手に入りやすいですが、処理能力が低く、数年使ううちに動作が重くなったりストレスを感じやすくなります。日常的な利用ならCore i3やRyzen 3でも十分ですが、長く快適に使いたい場合は Core i5 / Ryzen 5以上 を選ぶと安心です。
CPU | 性能 | 価格帯 | 向いている作業 |
---|---|---|---|
Celeron | 低 | 安い | ネット・メール・軽い文書作成 |
Pentium | 低~中 | 安め | ネット・メール・文書作成・軽い動画 |
Core i3 | 中 | 手頃 | 上記+快適なマルチタスク・軽い写真編集 |
メモリ(作業スペース)
- 最低ライン:8GB
- 4GBだとブラウザのタブを複数開くだけで重くなることが多い。
ノートPCを快適に使うためには、メモリの容量も重要です。最低ラインは8GBと考えておくと安心です。メモリが4GBだと、ブラウザでタブを複数開いたり、WordやExcelなどのアプリを同時に使うだけで動作が重くなりやすく、作業がスムーズに進まないことがあります。快適に作業したい場合は、8GB以上を選ぶことをおすすめします。作業に応じて推奨メモリは次の通りです。
用途 | 推奨メモリ | コメント |
---|---|---|
ネット検索・メール・動画視聴 | 4~8GB | 軽い作業なら4GBでも動くが、快適さを求めるなら8GB推奨 |
Word・Excelなどのオフィス作業 | 8GB | 複数のアプリやタブを同時に開いてもスムーズ |
オンライン会議(Zoomなど) | 8GB | カメラやマイクを使っても動作が安定しやすい |
画像編集(軽めのPhotoshop等) | 16GB | 高解像度画像や複数レイヤーを扱う場合は16GB以上が安心 |
動画編集(フルHD〜4K) | 16GB以上 | 書き出しやレンダリングを快適に行うには16GB~32GB推奨 |
高画質3Dゲーム | 16GB以上 | ゲームの快適さと同時に他アプリの動作も考慮して16GB以上がベスト |
プログラミング(重い開発環境) | 16GB以上 | 仮想環境やコンパイル作業が多い場合は16GB~32GBが理想 |
ストレージ(データ保存領域)
- SSDを選ぶのが必須(HDDは起動が遅くおすすめできない)
- 容量は 256GB以上 が理想。クラウドや外付けHDDを使う人なら128GBでもOK。
ノートPCを選ぶ際は、ストレージに SSDを搭載しているかどうか が非常に重要です。HDDは容量は大きいものの、起動やアプリの読み込みが遅く、快適に作業するには不向きです。容量は 256GB以上 が理想ですが、クラウドサービスや外付けHDDを併用する場合は、128GBでも十分対応可能です。SSDを選ぶことで、PCの起動やアプリの動作が格段にスムーズになり、日常の作業効率も大きく向上します。
用途 | 推奨ストレージ容量 | コメント |
---|---|---|
ネット検索・メール・動画視聴 | 128GB | OSとアプリを入れるだけなら十分。クラウド保存で対応可 |
Word・Excelなどのオフィス作業 | 256GB | 複数ファイルや資料保存を考えると256GB以上が安心 |
オンライン会議(Zoomなど) | 256GB | 録画や資料保存を考慮して256GB以上がおすすめ |
画像編集(軽めのPhotoshop等) | 512GB | 写真や素材ファイルを扱う場合は512GB以上あると安心 |
動画編集(フルHD〜4K) | 1TB以上 | 高画質動画を保存・編集するには大容量が必要 |
高画質3Dゲーム | 512GB以上 | ゲームデータや追加コンテンツを考慮すると512GB以上推奨 |
プログラミング(重い開発環境) | 512GB以上 | 仮想環境やライブラリ、プロジェクトファイル保存に十分な容量が必要 |
中古・アウトレットPCはお得?メリットとデメリット

安く買う方法として「中古PC」や「アウトレットPC」もあります。新品にこだわらなければ選択肢に入りますが、注意点もあります。
中古PCのメリットとデメリット
- メリット:新品より半額以下で高スペックが買えることも
- デメリット:バッテリー劣化、保証が短い、見た目のキズあり
安くパソコンを手に入れる方法として、中古PCも選択肢のひとつです。
メリットとしては、新品と比べて 半額以下で高スペックPCが手に入る こともあり、コスパ重視のユーザーには魅力的です。
一方で デメリット もあります。使用済みのため バッテリーが劣化している 場合があり、保証期間も短めです。また、外観に キズや使用感 があることもあります。購入前には状態や保証内容をしっかり確認することが大切です。
アウトレットPCのメリットとデメリット
- メリット:新品同様なのに型落ちで安い
- デメリット:最新スペックではない、在庫に限りがある
メーカーやショップが販売するアウトレットPCも、安く手に入る選択肢です。
メリットは、 新品同様のPCが型落ちで安く購入できる ことです。品質が新品なので安心して使えます。
デメリットとしては、最新スペックではないため、最新ゲームや重いソフトにはやや力不足の場合があります。また、在庫が限られているため、欲しいモデルが必ず手に入るとは限りません。
アウトレットPCは、モデルチェンジや新製品の発売前後に多く出回る傾向があります。特に、春(3月~4月)と秋(9月~10月)は新モデルの発表が多く、型落ち品がアウトレットとして販売される時期です。
メーカー保証やサポート体制も重要なチェックポイント

安いパソコンを買った後に安心して使うためには、メーカーの保証やサポート体制も確認が必要です。
保証期間の目安
- 一般的には 1年間保証
- 有料延長保証があるメーカーを選ぶと安心
パソコンを購入したあとも安心して使うためには、メーカーの保証期間を確認することが重要です。一般的には 1年間のメーカー保証 が標準で付いており、初期不良や故障時に無料で修理・交換が可能です。さらに安心を求める場合は、 有料で延長保証 を提供している販売店やメーカーを選ぶと、購入から数年間はトラブル時も手厚くサポートしてもらえます。特に新品であっても、バッテリーやキーボードなど消耗品のトラブルに備えて延長保証を検討すると安心です。
サポートの有無
- 初心者は電話・チャットサポートの有無をチェック
- 海外メーカーはサポート対応が弱い場合もある
初心者の方がパソコンを購入する際は、 メーカーのサポート体制 もチェックしておくと安心です。電話やチャットでの問い合わせ窓口があるかどうかで、トラブル発生時の対応のしやすさが大きく変わります。特に海外メーカーのパソコンは、日本語でのサポートが不十分だったり、対応が遅れる場合もあります。購入前にサポート方法や営業時間を確認しておくと、万が一のときに慌てず対応できます。
後悔しないためのノートPC選びのコツまとめ

最後に、安いパソコン選びで失敗しないためのポイントを整理します。
安いPC選びのチェックリスト
- 用途をはっきりさせる(軽作業か、クリエイティブ作業か)
- CPUはCore i3 / Ryzen 3 以上
- メモリは8GB以上
- SSD搭載で256GB以上が安心
- 保証やサポートも重視する
用途 | CPU | メモリ | ストレージ | 価格帯の目安 | コメント |
---|---|---|---|---|---|
軽作業向け(ネット・メール・資料作成) | Core i3 / Ryzen 3 以上 | 8GB | SSD 256GB以上 | 約4~7万円 | ネットやOffice作業が快適にできる最低ライン。動画視聴もOK |
クリエイティブ作業向け(画像・動画編集、高画質ゲーム) | Core i5 / Ryzen 5 以上 | 16GB以上 | SSD 512GB以上 | 約8~15万円 | 複数アプリや高負荷作業もスムーズ。長く快適に使える |
プログラミング・高負荷開発向け | Core i7 / Ryzen 7 以上 | 16GB以上 | SSD 512GB以上~1TB | 約12万円~20万円 | 仮想環境や大規模開発、動画編集も快適。将来性を重視するユーザー向け |
結論として、「ネットや資料作成が中心なら安いPCでも十分活躍」します。ただし、スペックを妥協しすぎるとすぐに使いづらくなり、結局買い替え費用がかさむことに。“安いけど長く使える1台”を選ぶことが後悔しない秘訣かもしれません。